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正信念仏偈(しょうしんねんぶつげ)【29】

正信念仏偈(しょうしんねんぶつげ)【29】

万善自力貶勤修
円満徳号勧専称

万善(まんぜん)の自力、勤修(ごんしゆう)を貶(へん)す。
円満の徳号(とくごう)、専称(せんしよう)を勧(すす)む。

(意訳)
自力の善を おとしめて
他力の行を すすめつつ

【正信念仏偈29】~道綽禅師(どうしやくぜんじ)の教え②~

浄土門は凡夫のためにひらかれている教えであると道綽禅師は示されました。ではそれは具体的に、どのような仏道なのでしょうか。

万善(まんぜん)の自力、勤修(ごんしゆう)を貶(へん)す。
円満の徳号(とくごう)、専称(せんしよう)を勧(すす)む。(正信偈)

仏教には、三学や六波羅蜜(ろくはらみつ)など、身をただし、心をきよめ、智慧をきわめていくさまざまな修行があります。しかし、もし浄土門に入るならば、それら自力の行をすべてさしおいて、ただお念仏をいただきなさい。そもそも阿弥陀さまは、自力の行にたえられない凡夫のために、すべてのお徳をその名にこめて、与えてくださっているのですから…。そのように、道綽禅師は示されました。

 <恵蛄(けいこ)(ひぐらし)、春秋をしらず>

いまこの原稿を考えているそばで、おさない娘に「とうしゃん、セミとってー」とせがまれています。まだ娘には、セミのいのちのはかなさも、いのちという言葉の意味も、わかっていません。いや、そういうわたしも、本当はなにも分かってはいないのでしょう。

「恵蛄(けいこ)、春秋をしらず」と言われるように、セミは春も秋も知らず、夏のあいだに生れて死んでいきます。あのセミたちは、「夏」すら分かっていないでしょう。春や秋のここちよさ、冬の寒さを知らなければ、夏の暑さもわからないのですから。しかしまた、何も知らない一匹のセミの鳴き声に、天下の夏が、力いっぱいに、名のりをあげています。

私たちも、同じですね。人はみな生れて死んでいきますが、誰ひとり、生とは何か、死とは何かを知りません。生も死も知らないわたしは、「生きている」ことの意味すら分かっていないのでしょう。しかしまた、生も死もなにも分からない凡夫の口から、仏さまが、名のりを上げてくださっています。そのはかりなきお徳のすべてをこめて、南无阿弥陀仏(われにまかせよ)と。この不思議を、道綽禅師は「円満の徳号」と仰ったのですね。

<あ、わたしは赤ちゃんだった・・>

病気ではなく、病人を診なければならない。近年、そのような問題意識をもつお医者さんが増えておられるそうです。たとえ同じ病名でも、その人によって症状は異り、お薬や治療法との相性もそれぞれだからですね。そして、この問題意識をはじめにもったのは小児科のお医者さん方だったそうです。小児科では、どこが悪くて、どう苦しいのか、すべてを医師の側でくみとらなければなりません。幼い子どもたちは、自分の症状を伝えることすらできないからです。赤ちゃんは言葉を使えませんし、たとえ片言、話せるようになっても、見当違いのところを指して「いたい」と言っているときも少なくありません。そもそも痛いのか、かゆいのかすら不明です。若坊守もよく娘を小児科につれていってくれますが、どこにも問題のなさそうなところを指して「イタイ~」という娘を、先生は「うーん、どうして痛いのかなあ」と苦笑いしつつ、診てくださるそうです。子どもの診療は共同作業ではなく、お医者さんのひとりばたらきなのですね。だからこそ、病気ではなく、一人一人の病人を診なければ、小児科の先生は診療ができないのだそうです。どう苦しいのかを伝えることすらできない小さないのちのために、全神経を集中して、すべてをくみとっていかれるお医者さんの姿、ただただ頭がさがります。

しかし、小児科医のM先生は、赤ちゃんを診ているときに、ハッと気づかれたそうです。

「あ、わたしは赤ちゃんだった・・」

阿弥陀さまは、わたしのすべてをくみとって、名のりをあげてくださっていた。はかりなき徳のすべてをその名にこめて、与えてくださっていた。仏さまの前では、わたしもこの子とかわらなかった…と気づかれたのですね。

はからいなく、届いているままを、いただきましょう。わたしのすべてをくみとって、仏さまが名のりをあげてくださっています。

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