広島の浄土真宗本願寺派 栢原山龍仙寺/納骨堂(永代に渡ってお守りいたします)

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正信念仏偈(しょうしんねんぶつげ)【34】

正信念仏偈(しょうしんねんぶつげ)【34】

開入本願大智海
行者正受金剛心
慶喜一念相応後
与韋提等獲三忍
即証法性之常楽

天本願の大智海(だいちかい)に開入(かいにゆう)すれば、
行者(ぎようじや)まさしく金剛心(こんごうしん)を受けしめ、
慶喜(きようき)の一念相応(そうおう)してのち、
韋提(いだい)と等しく三忍(さんにん)を獲(う)、
すなはち法性(ほつしよう)の常楽(じようらく)を証せしむ。

(意訳)
誓いの海に 入りぬれば
信をよろこぶ 身となりて
韋提(いだい)のごとく 救われつ
やがてさとりの 花ひらく

※金剛心…ダイヤモンド(金剛)のように、けっして壊れない智慧。真実の信心のこと。
※三忍…如来の仰せを喜び(喜忍)、真実を認め(悟忍)、疑いなき心(信忍)。真実の信心のこと。

【正信念仏偈34】~善導(ぜんどう)大師の教え③~

善導大師は『観無量寿経』を深く味わわれ、このお経には、韋提希という女性の救いを通して、愚悪の凡夫を浄土に生まれさせる弥陀の本願が説かれていることを明らかにされました。韋提希は、絶望のふちに沈んでいる自分を救わんがために来られたお釈迦さまにすら恨みつらみをぶつけてしまう凡夫として、『観経』には描かれています。しかし、仏さまの大いなる慈悲の手をはねつけるような生き方しかできないその凡夫にこそ、弥陀の本願はかけられている。そのことを善導大師は明らかにされたのですね。お正信偈では、そのみ教えがわずか八句に圧縮して顕わされていますが、今回は意訳のうたをとおして、その後半の句のおこころを味わいましょう。

誓いの海に 入りぬれば
信をよろこぶ 身となりて
韋提(いだい)のごとく 救われつ
やがてさとりの 花ひらく  (意訳)

海がすべての川の水を受けとめて、おなじ潮に転じていくように、阿弥陀さまの誓いに遇うならば、みな韋提希と同じように信をよろこぶ身となって、仏のさとりを開かしめられる。そのような意味ですが、とくに「信をよろこぶ」という二句目が注目されます。

信ずるものはすくわれる。宗教における信とは、普通そのように考えられているのではないでしょうか。しかし、親鸞聖人の教えの大きな特徴は、信ずる心そのものが、仏のめぐみに他ならないとされることです。それは、仏法を信ずる心すら発せない凡夫が、ご本願のめあてだということです。だからこそ「信をよろこぶ身となりて」と言われるのですね。

本当によい小説は、その物語を読む人のなかに、その物語に感動できる心を育くんでいくといいます。阿弥陀さまのご本願は、そのお慈悲に遇う人のなかに、そのお慈悲を信ずる心を育くんでていく、そのようなお慈悲だといえるでしょう。

ありがたいと思えることこそが、ありがたい。そういうことを、ときどき感じます。ふと誰かのやさしさが感じられたり、月のひかりを愛でてみたり、川で泳いでいるカルガモ親子にほっこりしたり、今という瞬間がありがたく感じられたり。そういう思いがおこるとき、なぜ自分はこのように感じられているのだろうかと考えるのです。そうすると、およそ自分のなかには根っこがないことに気づきます。自分に根拠がないということは、そう感じるように育ててもらい、そう感じることのできるような人生を歩ませてもらっているということですね。赤ちゃんも、心あるものとして話しかけられ、抱かれ、育てられなければ、こころは生まれないといいます。しかも、どのように接せられ、どのような言葉をかけられるかによって、育つ心も変わるのでしょう。だからこそ、やさしい心になれたり、今をありがたいと思えるとき、そう思えることを、ありがたく思うのです。

また、自分に根拠がない心というと不確かなようですが、逆にいえば、そのような心は壊しようがないということでもあります。そういえば、脚本家の三谷幸喜さんは「根拠のない自信」をもつようにしておられるそうですね。根拠があると崩れるからだそうです。

玉の緒よ 絶えなば絶えね ながらへば
 しのぶることの よわりもぞする

人を愛しいと感じる心も、わけもなく愛しいのであり、隠すこともままならず、変えることなど到底できないでしょう。自分の心でありながら、自分には根拠がなく、壊しようもない。そういう心があるのです。

信をよろこぶ 身となりて
  韋提(いだい)のごとく 救われつ

仏さまを仰ぐ心こそが、仏さまのめぐみに他ならないことを、親鸞さまは、善導大師のみ教えに見出されました。ともにお念仏いただきましょう。お慈悲を仰ぐ心とともに、阿弥陀さまはいらっしゃいます。

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