《臨終勤行》
まず落ち着きましょう。最近は病院で臨終を迎えることが多いので、周囲への連絡ができるようですが、不慮の死に遭遇すると、あわててとり乱しやすくなりますので気をつけましょう。
◎まず、身近な肉親縁者に連絡する。
◎近所の方へ連絡し、町内会(講中)等の世話役に連絡してもらう。
※夜分(午後十時~午前六時頃)は身近な人だけに連絡し、落ちついてよく話し合い、夜が明けるのを待ってから町内会等多方面へ連絡する。
◎お寺にお願いして臨終勤行を依頼する。
※夜分は遠慮し明朝お願いに行く。
◎お仏壇のおかざり
お仏壇をきれいに清掃し、お仏飯をあげ、お灯明をともし、香をたく。お仏飯は普通の仏飯器に盛ってお供えする。茶碗に盛ってハシを立てることはしない。
打敷は白にし、お花もなるべく赤いものを使わず、全体にきらびやかにしない。
◎お寺や葬儀社、近所の世話役と相談して葬式の日時を決める。
※友引などの迷信にこだわらない。迷信にこだわるのは正しい宗教心ではありません。
※お仏壇のない家では、葬儀社などに依頼して、仮のお仏壇を設け、必ずご本尊(アミダ如来)を御安置しましょう。
《お通夜》
本来は肉親やごく親しい人だけが集まってみんなで読経し、故人の生前を偲び、別れの悲しみの中にも、仏教のお慈悲を喜んだものです。しかし、最近はたくさんの人が集まり、僧侶を招待して読経を依頼するようになりました。これも時代の流れで仕方ないことでしょうか。
◎あらかじめお寺へ連絡して時間を決め、ご案内をしておく。ご案内をしていないとお寺からはお参りしてもらえません。
◎弔問客への接待は質素にし、お茶、菓子程度にし、食事は出さない。
◎あまり長びかないよう、適当な時間に、喪主あるいは世話役の人が挨拶をして弔問客にひきとってもらう。
※葬式の時、遺族の疲れが出て倒れることのないよう、周囲の人は気を配り、通夜に遅くまで邪魔をしない。
《葬式》
浄土真宗では葬式と言い、告別式とは言わない。
※仏壇(葬式用)の上段には、アミダ仏の絵像・木像又は、名号(南無阿弥陀仏)を安置して、故人の写真や法名は下段に置く。写真でアミダ仏のお姿がかくれないようにする。
故人(写真や遺体)あるいは参列者が、アミダ仏に見守られ、抱かれている形になるのがよい。
◎葬式の後、塩をまいたり、茶碗をわったりしない。(死をけがれと考え、清めの塩をまくのは故人を愚弄している。)
◎葬式の時、導師が着用するお袈裟や経典のお迎えに行く。僧侶が持参する所も増えていますが、葬式の時ぐらいはお経やお袈裟をお迎えに行き、又、式の終了後には、お寺へお届けしたいものです。
◎僧侶の着替えの為の部屋を近所に用意し、その家の家族の方などに接待を依頼しておく。
《お礼参拝》
昔は火葬場からお骨を拾い、そのまま家に帰り、日を改めてお寺に参拝したものですが、最近では、火葬場から直接お寺に参拝に行く例が多いようです。
◎あらかじめ、お寺の都合を聞いて時間の打ち合わせをしておく。
◎お寺によっては、家庭の方へ僧侶が出向いて読経して下さる所もありますが、正式には、お礼参拝ですので、遺族が故人の遺骨と共にお寺に参拝するものです。
※最近は一度も自分のお寺にお参りしたことのない人もいますので、こんな時を御縁にお寺に参拝しましょう。