仏事のこころえ『仏壇のおかざり』
仏壇の最上段に「ご本尊と脇掛」を御安置しましょう。
おかざり
平素は、下段向かって右側にお灯明 (ローソク)、中央に香炉、左側にお花をおかざりしましょう。これを三具足(みつぐそく)といいます。
入仏式、報恩講、法事などでは、下段の左右両側にお花一対、その内側にお灯明一対、中央に香をお供えします。これを五具足(ごぐそく)といいます。この時には、打敷をつけましょう。
お供え物
上段中央 御本尊前にお仏飯をお供えします。おもち、菓子、果物などは中段にお供えします。
◎水・茶・酒等はお供えしません。
位牌や写真を置いてある場合がよくありますが、浄土真宗では、置かないのが正式です。
位牌はもともと仏教のものではなく、中国の儒教の風習が入ってきたものです。生前の官位(くらい)を板に書いて、死後の世界でもそのようなとりあつかいを受けるようにと願ってまつられたもののようですが、仏さまの前では、この世の階級などは関係なく、みな平等です。
又、位牌等があると、肝心の御本尊アミダさまがおろそかになり、仏壇でなく、位牌壇になるおそれがありますので浄土真宗では位牌は用いません。いつまでも故人にとらわれるのでなく、故人を偲びながら、仏さまのお慈悲に出遇うことが大切です。
仏さまのお慈悲の中にこそ、故人と共に会う世界を持つことができるからです。
浄土真宗では過去帳に記載して、仏壇の下段に置くか引き出しにしまっておきましょう。
経卓(きょうじょく)
仏壇の前にある小さな机は、経卓(きょうじょく)といい、お経本を置く机です。物置台ではありませんから気をつけましょう。